+1

2009年2月1日日曜日

名刺

名刺を作りました。初めての人に会うときに名刺がないと、「ただいま名刺を切らしておりまして。」という、なんとも無様なウソをつかなくてはいけなくならない。別に切れているワケじゃなくて、最初から用意していないワケですから。
私ももちろん企業の一員として生きていたことがあるわけで、会社から名刺を貸与されていたことはあります。「貸与」と意識していることでも分かるとおり、会社の看板を背負っているという意識がありました。
組織の看板や肩書きに縛られたくないと思う一方で、組織の力なしに名刺を作ることに対する抵抗感に躊躇を覚えました。まさに自分の名前で勝負するための、組織も肩書きもない名刺。
でも、実は作ろうと思った機会もありました。
とある講演会で、吉本興業の元専務・木村政雄さんのお話を伺ったことがあります。その時のテーマは「組織に囚われない」だったように記憶しています。ちょうどハケンになった頃だったかな。だから当然名刺を持っていないワケです。
話の内容にも感銘を受けたんですね。この話を忘れないように公演後に名刺をいただきにいきました。
「あなたの名刺もいただけますか?」
と聞かれた時に「しまった!」と思ったモノです。まさか私の名刺なんて欲しくないだろうと決めつけていたんですね。真実かつ苦し紛れに、
「私はどの組織にも所属していないので名刺はありません。」
と返したところ、
「それはいけない。すぐに自分の名刺を作りなさい。」
と諭されました。
せっかく人に出会ったのなら、その人の記憶から消えないように名刺を用意すべきだと。忙しい人ほど多くの人に出会っている。そこから消えないことが大事な「機会」や「縁」を逃さないことに繋がると。
それから、ハケンを続けた期間と同じだけの時が流れました。その間、名刺を作ることはありませんでした。もし、自分で何かを始めようと思ったら、まず名刺から作ることが大事だと思います。
要するに、名刺を作らないということは、
「今のところは、自分で事業を始めるつもりがありませんよ。」
という意思表示になっていると言い切っても過言ではないと思います。結局、ハケンになってから今に至るまで、ノーアクションでしたからね。何かアクションを起こしやすいように、正社員じゃなくてハケンという道を選んだっていうのにね。
さて、名刺も作りました。今は「まだ見ぬ方々」との出会いが楽しみでなりません。

0 件のコメント:

コメントを投稿