「fool(お馬鹿さん)」
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「proof(~に耐える)」=「fool proof(バカでもOK)」
まぁ、考えてみれば失礼な感じですが、これがけっこう大切だと思います。特に危機管理という単語とは切っても切り離せません。別にバカとかそうじゃないとかの差別や区別でなく、どんな人でもバカになり得るという点が重要です。
たとえば、大地震が起きて通常ではない状況になってしまうと「パニック」を起こすことがあります。この状態は正常な判断ができなくなっている状況と言えるので、やはり、その状況における「バカ対策」が重要になります。
たとえば、私の場合、かなり昔の話ですがフライパンで大量の肉を焼いていたら、肉汁になぜか火が引火してフライパンが燃え上がりました。
換気扇が溶けるかというほど高い場所まで立ち上った炎を見て、思わず反射的に水をかけてしまいました。その瞬間、激しい花火のような音とともに、フライパンを中心に火の粉が激しく爆発して、ものすごく怖い思いをしました。
燃えている油に水をかけると危ないことが分かっていたにも関わらず、とっさの行動が「バカ」になりうるという貴重な経験でした。結果的に大事には至らなかったので、こんなコトが書けているのですが。
ちなみに、水で濡らしたタオルをフライパンにかけるといいらしい・・・というコトも知ってはいましたが、あの火柱に向かってタオルを掛けるのは勇気がいるもんですね。
→念のため油が燃えたときの消火方法
パニックを起こさなくとも、いろんな状況に人間はバカになります。寝起き、酔っぱらい、初めての行動。
今日、業務の引き継ぎということで前任者が書いたマニュアルを読みながら、引き継がれた作業をしていたのですが、とにかく意味不明なのですね。少なくとも初めてその作業をする人を全く想定していないマニュアル。初めて作業する人もある意味「バカ」なんです。
作った本人に聞いてみると、かなり想像の翼を広げないとその意図まで到達できない有様。というよりも、マニュアル・・・特に運用マニュアルというのは、「想像の翼が広がらない」ように書かないといけません。想像の翼が広げやすいということは、「誤解の余地が大きい」ということだからです。
とはいえ、マニュアル作りは難しいモノです。私も某大手企業で公開しているWebマニュアルページを作りましたが、素人さんにも分かるように書くのは至難の業です。想定するレベルが下がれば下がるほど難易度は上がります。
そういう時、あえて選択肢の幅を広げることに集中しています。たとえば、自由に変えられるファイル名もあえてルール通りにやってもらいます。「○○の場合は」などという条件分岐もあえて入れません。
「バカでも書いてある通りにやったらできた」というのが、緊急時に最も価値のあるマニュアルだと思います。もちろん作るには相応の手間もかかるのですが。
でも、後で質問が矢のように飛んでくることを考えれば、最初に手を掛けてでも丁寧に作っておいた方がいいんだと思います。
ま、どうせ「この作業は自分でやるからいいでしょ?」なんて思っていると、非常時にその仕事を誰も分担できずに、自分がツライことになりますからね。いつでも後任に仕事を引き継げるような仕事をしたいものです。
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