マインドマップに関する情報本を見ていて思うんですよ。
「従来の箇条書きは直線思考。マインドマップは全脳思考。」
なるほど、要するに今までの箇条書きに頼る姿勢を改めろと。
「マインドマップは丁寧に書きましょう。走り書きはダメです。」
なるほど、なるほど。確かに丁寧にきれいに描いた方がいいよねえ。
マインドマップ例を見てみると丁寧にイラストや文字が描かれている。
ここまで丁寧に描くからマインドマップとして役に立つんだよね。
・・・と、納得したふりをして、次々と例を見ていくと。
「マインドマップを使った議事録の例」
とある。
作成例では、すごく丁寧に描かれたセントラルテーマ(中心の絵)が美しい。
が、議事録マインドマップのイラストが丁寧すぎるのってなんか変だ。
会議の途中で「ちょっと絵を描きますから待っててください」とか?
会議の途中で「ブランチ(枝)を塗ってますので待ってください」とか?
みんなを待たせて丁寧にイラストを描いていたら、普通怒られないか?
それとも高速かつ丁寧にマインドマップを描けることが必須技能なのか?
超多忙な人が会議に出席していたら、怒り狂い始めると思うんだが。
ひょっとすると、議事録マインドマップにするまでは普通の議事メモ?
要点を箇条書にして、さらさらっとメモっておくとか?
・・・でも、それって従来の「直線思考」ってことになるんだよね?
マインドマップで議事録を描くってのは確かに新しい感じがする。
たぶん作っていて楽しいし、いろいろと発想が湧いてくるだろう。
確かにそうなんだろうけど、本人にしか解読できないような気もする。
たぶん会議に出席していないと、解釈を誤解する可能性も大アリだ。
つか、自分の発想を議事録に書いたら、もはやそれは議事録じゃない。
「マインドマップで作成した契約書」の例もあるが、正直どうなんだ。
マインドマップって、解釈やイメージの幅を広げるのが目的だと思う。
マインドマップな契約書で拡大解釈とかできちゃうのはマズイだろう。
「この『高枝切りバサミ』は、目の前の大根を切るのにも重宝です。」
「この電動ノコギリの切れ味は抜群!フグの刺身だってこのとおり!」
・・・みたいなノリだと思う。いくらなんでもそりゃウソだろうと。
ちょっと悪ノリが過ぎちゃってるというか、お祭り状態というか。
イラストを描きながら議事録を取ると、たいてい大事な部分を聞き逃す。
いや、イラストでなくブランチを描いているだけですらそんな感じだ。
私は実際にチャレンジしてみたんだ。業務に支障のない範囲でだけど。
挙句の果てに「このマインドマップ、意味分かんない」と言われる始末。
まぁ、私自身が習熟していないところにも大きな理由はあるんだろうが。
また、特性上シーケンシャルに見られないから、読み逃しもありそうだ。
「え、それ、4時方向に伸びたブランチの先っちょの方に書きましたよ!」
と反論なんかしたら、とんでもなく怒られそうな気がするのは私だけか?
効果的にマインドマップを使えないかと、いろいろ試みてはいるんです。
決してマインドマップに否定的じゃあない。むしろ期待するくらいだ。
なんだけど、道具には使いどころがあるんじゃないかと思うんだよなあ。
そういう気分を味わいつつも、まだマインドマップの練習しています。
「心から信じきった時に、あなたの脳は新しい可能性を得られます。」
と言われても、スンナリと信じずに、地道に検証しようと思います。
だって、そういう論調ってペテンの匂いがプンプンするんですもの。
「あなたの信じる力がない限り、この技術は習得できないでしょう。」
なんて言い出す本がもし出てきたら、検証は中断してもいいと思う。
そうなってくるともはや技術じゃなくて、へんな宗教に等しいから。
「残された98%の脳を使う」なんて手法、昔からありますからね。
あえてマユツバなキャッチコピーはスルーしていく所存です。
あくまでも実践的技術という側面を、検証していきたいと思います。
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