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2011年4月12日火曜日

常識はずれの支援?

開設時に比べてジョイワークセンターのメンバーもだいぶ増えてきた。いろんな才能が芽の出る日を待っている今日この頃だ。メンバーの来所を決める面談で、私は常識とはすこし離れている内容を必ず質問する。

「ご趣味はなんですか?」とか「時間が空いている時は何をされていますか?」とか。まるでお見合いのように聞いていく。でも私にとってはとても大切な質問だ。何よりも大切な質問といっても過言ではない。

趣味というのは人間が喜びを求めて行う行為だ。誰からも強制されない自発的な行動を知れば、心の欲求がどこにあるのかを知ることができる。また、趣味の話は心の距離が短くなるのも嬉しい。

たとえば趣味が読書だったとする。すると気になるのはそのジャンルだ。ここで小説、技術書、哲学書、自己啓発書・・・などさまざまな内容に分かれる。これだけでもいろいろなことが分かってくる。

もし小説だとすると、ストーリーを追う能力があると思われるし、情緒的なものに対する興味や感性があると推測できる。技術書であれば論理的な思考に特性があると思われる。哲学書であれば生き方そのものに興味があると考えていい。

この趣味がたとえゲームだったとしても、困惑顔の保護者の方々を置いてきぼりでご本人から趣味の話を聞いていく。それはアクションゲームなのか?ロールプレイングゲームなのか?シミュレーションゲームなのか?・・・細かく聞いていく。

この質問だって無駄ではない。アクションゲームだったとしたら、比較的、条件反射的な素早い機器操作が要求される。ロールプレイングゲームやシミュレーションゲームの場合は少なからず戦略的な思考が要求される。

そしてそもそもゲームができるということは、パソコンを使う仕事ができる可能性が含まれているという事実がある。ゲームというと未だに軽視されがちだが、何よりもゲーム機はコンピュータの一種なのだ。

電車が好きな場合でも才能を細分化できる。写真を撮ることが好きであればクリエイティブな素養がありそうだし、時刻表を読むことが得意であれば論理性が高そうだ。電車の種類をよく知っていれば記憶力の強さが推測できる。

大好きなことは一生モノだ。その大好きな「要素」を仕事に求めることはできる。「趣味」=「仕事」という完全なイコールではないかもしれない。それでも、たとえば「趣味」=「クリエイティブ」=「仕事」という構図はアリなのだ。

これからも私は、未開拓な方々の大好きなモノから才能を掘り出していくつもりだ。

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