+1

2013年5月12日日曜日

すぐにタスクやりたい病

◆いつやるの?……今でしょ!

何かのタスクをこなしているとき、突如として「ひらめき」が降りてくることがあります。もう、それまでやっていたタスクに比べれば超新星のように光り輝いて、一刻も早く着手しなければ「人生の時間の損失」と思えるほどの魅力です。これ、いつやるんですか!?……と聞かれたらどう答えるべきですか?

さあ、ご一緒に。「今でしょ!」……と。そう、「今」というキーワードはものすごく説得力があります。「過去よりも今」を大事にすべきだし、「未来に繋がっているのが今」だと考えると、うかうかしていられない気分になります。今を無駄にするか有益なモノにするか……それは今の決断次第なのです。

考えれば考えるほど、ものすごい勢いで「やらなくちゃ」という気持ちが高ぶってきます。まるで神様からの啓示を受け取ったかのように、頭の中は使命感でいっぱいです。「なぜこれをやらずにいられようか!」という状況になっているかもしれません。でも、ちょっと落ち着いて待ってみてください。

◆鉄は熱いうちに打たないと

「いやいやいやいや、何を言っているんだ。今、落ち着いて待ってしまったら、今の熱い思いが冷めてしまうじゃないか!」と言いたくなっていることでしょう。その気持ちはよく分かります。人は経過時間とともにやりたいことが変わっていきます。気分が冷めてしまって結果的にできない経験もあります。

実はそこにこそ大きな問題が潜んでいるのです。人間が合理的判断をする上で陥ってしまうのが「最も優先度の高いところから始めよう!」と思うことです。「優先度の高い仕事」をやるのに反論の余地はないでしょう。しかし、問題はこういう心理状態では優先度全体が見えていなくなっていることです。

すぐにやらないといけないタスクのことを「ホットリスト」なんて呼ぶことがあります。さてここで問題です。焼きたてのパンとしばらく置いておいたパンはどちらが熱いでしょうか?……決まり切っていますよね。焼きたてのパンの方が熱いのです。そして「タスクも新しいモノこそ熱い」と思いがちです。

◆タスクの賞味期限を考える

すぐにやらないといけないと思う「危機感」には理由があります。ひとつめは「すぐにやらないと忘れてしまう」という理由で、ふたつめは「やりたいと思う気持ちがしぼんでしまう」ということです。物事は忘れてしまったら実行不可能ですし、また、気持ちが乗らなくなっても進めることが難しいのです。

ひとつめの問題を解決する方法として、「思いついた瞬間にメモを取っておく」という手段があります。そしてこの方法を使うと忘れにくいことも簡単に分かります。それでも焦る理由は「放っておいたらやる気がなくなってしまう」ということです。潜在的にはこちらの理由の方が大きいはずなのです。

しかし、重要だと思えるタスクがたくさんある中で「時間をおいたら重要性が落ちる」タスクを最優先させるべきでしょうか。おそらく違います。逆に「時間をおいても重要性が変わらなかった」タスクを優先すべきです。つまり新鮮なタスクほど時間をおく必要性があるのです。ちゃんと見極めるために。

0 件のコメント:

コメントを投稿