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2011年11月20日日曜日

「できるかも?」で勝つ

私は、メンタルでお困りの方々を中心に、ITの世界へ手ほどきすることを仕事にしている。「IT」というと「難しいんでしょ?」と頭から決めつけられることが多い。もちろん、ITの世界の中には恐ろしく難解な領域もある。これは仕方がない。

しかし、それをいってしまうと料理の世界だって同じだ。たとえば日本各地で作られている家庭料理から、ミシュラン五つ星レベルの一品で数万円する料理だってある。王朝料理やら宮廷料理のように高レベルな料理があっても「料理=難しい」にはならない。

卵を割って焼くだけの目玉焼き。難易度はともかくとしても、少なくとも素材を加工して元の状態から変化させたという意味では、これも料理の種類に数えられるだろう。スクランブルエッグ、卵焼き・・・と少しずつ難易度が上がる前の基本料理だ。

実は、ITについてもそれに似ている。簡単なものから複雑なものまであるが、通常は「目玉焼き」程度のレベルから入っていけば難しいものではない。たとえば、基本的なパソコンの操作・・・というのもそうだろう。文字入力という部分もそうだ。

多くの場合「難しい」という言葉は「興味がない」とか「やりたくない」の同義語だ。そういう意味では私にとって料理は「難しい」ということになる。私は卵を割ることも、それをフライパンで焼くことも、調味料で味を付けることもできる。しかし興味がない。だから料理ができないのだ。

つまり、本質的に「向いている」というのは「興味がある」ということだと私は考えている。たとえば、日常生活で走る必要性に迫られた時、マラソンを趣味にしている人にとっては楽しい時間だが、運動が嫌いな人にとっては単なる苦行だ。

だから「興味がある」というだけで、一番重要なハードルを飛び越えたも同然だと思っている。たまに「ITコースを受けるために必要な準備や知識は必要ですか?」と聞かれるが、私はそのたびに「好奇心があれば合格です」と答えている。

もちろん最初から「未経験の領域」でうまくいくわけではない。それでも「苦行」ではなく「楽しみ」で進めていくことができれば、あとは単に時間の問題だ。「楽しい」ということは普通にやっていても集中力が上がっている状態だからだ。

最初から自信なんてあるはずもないし、逆に自信がないくらいがちょうどいいのだ。それでも「自分にもできるかも?」という気持ちを持ち続けること。そして楽しもうとするマインドがあれば確実にスキルは身についていく。これは確信を持っていえる。

そうやって私についてきてくれた人たちは伸び、そして実戦に投入できうるスキルが身についたのだから。私にとってそう確信を持てるようになったこの二年間は実に貴重な時期だった。このノウハウをさらに活かしていきたい。

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