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2011年1月23日日曜日

漢方薬のように

私と一緒に過ごしてきた方々の成長がすごい。気がつくと私が関知していること以上のことができるようになっている。私の願い通りに進化しているようで嬉しい。

なぜなら私の本質的な願いは「私がいなくてもスキルアップしていけること」だからだ。そのため私の講義では一貫して「自己解決力」の向上にこだわっている。

そういう環境下において、突出した才能を発揮する人を見いだしているのだが、よくこんな質問を受ける。「ここまでずいぶん苦労されたんでしょう?」と。

私としては「いえ、それが全然苦労していないんですよ」と答えるしかない。実際に苦労していないのだから。どちらかというと受講生の方々の努力の賜物だ。

私のやることは、わき上がってきた疑問を整理したり、それを自分で解決するためのものの考え方を伝えること。それから、できるようになった事実を認めて、高いモチベーションを持続してもらうこと。これだけだ。

私の力だけで受講生を引っ張り上げる・・・ということなら、とてつもない苦労を強いられるだろうと思う。しかし、実際のところは受講生が持っているエネルギーによって「自発的に」動いていただいているだけなのだ。

西洋の医薬品が化学作用で状況を好転させるのに対し、漢方薬は人体がもともと持っている抵抗力を増進させることで状況を好転させる。そういう意味で、私は「漢方薬」でありたいと思っている。

正直なところ、私のもとでめざましい進化を遂げた方々は、もともと「そうなるべき人だった」だけなんだと思う。ただ、「障碍」とか「あきらめ」とか「環境」によって見えなかっただけなのかもしれない。

いずれにせよ、私は漢方薬として、これからも「埋もれた輝き」を発掘する仕事を楽しんでいくつもりだ。

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